おひさまとともに

農家デビュー!おいしく安心安全な野菜を作りたい。農業そして、社会福祉士としてたまに(障がい)福祉についても考える。

農業+福祉1

 農業をやっていると、作業自体難しいものもあるが単純作業や反復作業がやたら多い。

 例えば収穫作業。トマトやキュウリ、さつま芋やジャガイモ等々、収穫量が多いほど反復作業が増え、慣れてくれば単純化される。他に、玉ねぎやニンニクの皮むき等も慣れれば簡単で同じ作業の繰り返しだ。はやい話が草とりや水やりで、完全に単純反復だ。

 

 私は以前は障がい福祉に携わっていた経験からこの単純・反復作業を得意とする障がいのある方々に置き換えて考えてしまう。「この作業ならできる」「この機械操作できそう」「これくらいの作物管理ならできるんじゃないか」など、常に。

 実際、障がいのある方の特性は様々で得意・不得意がかなり明確である。

しかし、農業はどんな人でも一芸を与える。つまり、昔の農家は百姓と言われ、百の仕事がある様を指した。それだけやる事が多様であり、どんな人でも役割があるという。今回は「農の福祉力で地域が輝く」を読んで色々と考えさせられた。

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 2016年前後から徐々に農福連携という言葉が定着し、福祉の力が発揮されるようになっている。ニッポン一億総活躍プランにも「農福連携の推進」が盛り込まれた。

私もこの取り組みには好印象だ。

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なぜなら様々な効果が期待できるからだ。

コミュニケーションの向上をはじめ、精神面での改善が期待できる。日が昇れば、身体を動かして働き、日が沈む頃には仕事は終わり。そんな規則正しい働き方・生活が送れることは農業の魅力であるし、障がいのある方々にとっては心身を安定させる効果が期待できる。睡眠の質の改善や自然を相手にすることから癒しの効果も見込める。

 そして何より、グラフを見ても地域住民と交流できるようになることの意味は大きい。畑で作業をしていると、通りすがりの人や近所の人が声を掛けてくれることが多く、そこでコミュニケーションが生まれる。さらに、販売するとなればお客さんとも仲良くなれる。そんな積み重ねが地域に溶け込む要素となり、障がいのある方々への理解も深まっていくのではないか。

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 次に農業側から見ると、やはり農業をする人がかなり減っているのが見てとれる。農業は昔から「きつい・きたない・きけん」の「3K」と言われてきたが、ここ何年で「4K」となった。そのKが「こうれいか(高齢化)」だ。

農業の大問題だ。

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 平成27年版の農林業センサスではあるが、農業の主な担い手が75歳以上であり、65歳以上の高齢者が増加している傾向だ。反対に若者が減少する一方である。

 

 この書籍では、そんな農業と福祉そして地域が一体となれば、高齢化や担い手不足等の問題が解消されるという事例がいくつもあった。

いつの日か農業は「かっこいい」の「K」となるように願う。

そして、やっぱり農業も福祉もいい仕事だなと思わせる一冊でした。

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本日のお昼のおかずです。最近は大根祭りだ!